宮沢賢治作『銀河鉄道の夜』をプロットとして用い、平面・立体の制作、作曲等、多角的な手法で空間を演出しました。
『銀河鉄道の夜』は、作者宮沢賢治の死により、未定稿のまま遺されたこと、多くの造語が使われていることなども相まって、未だ多くの謎に包まれた作品です。
作中に「不完全な幻想第四次」という言葉が出てきます。第四次とは四番目の次元構成要素である”時間”を表すのでしょう。物語の中の現実世界と、銀河鉄道での時間、この物語の受け手である私たち、それぞれの時間軸が異なります。未完の作であることも、この「不完全な幻想第四次」の中に含まれているかのような気さえしてきます。
実際の会場では場面ごとに作曲した音楽を流していました。