建築[学部]|Architecture [Bachelor]

被覆の身振り|髙橋 一仁

スチレンペーパー、紙、ジェッソ、モルタル他

Gesture of Dressing | TAKAHASHI Kazuhito

mixed media
H97W90D150cm , H92×W75×D75cm
作品写真:被覆の身振り|Photo:Gesture of Dressing
前面道路より設計物を望む

concept

一筆の土地にはひとつの建物が建ち、ふたつの建物の間には敷地境界線が存在します。私たちの生活はこの実体のない線によって大きく支配されています。しかし、私たちが暮らしているのは広がりを持った空間の中であり、それは明確な線で規定されるものではありません。
この制作は空間ならびに建物を覆う素材(被覆)の敷地境界線における連続と分断に着目しながら一筆の土地に建てる単身者用集合住宅を考えることで、敷地境界線を越えた建物と空間の連続性のあり方を模索したものです。
一筆の土地に収まった建物が何らかの形で敷地境界線を越える時、人々が持つ「建物」や「街」といった固定的ではっきりとした風景の捉え方に揺らぎがもたらされるかもしれません。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                One building stands on a single piece of land, and there is a site boundary line between the two buildings. Our lives are largely dominated by these invisible lines. However, what we live in is an expansive space which is not defined by clear lines.
In this production, I designed a housing complex for singles on a single piece of land, focusing on the continuity and fragmentation of the space and the material (dressing) that covers the building at the site boundary, and sought how the continuity of the building and space beyond the site boundary should be.
When a building on a single peace of land somehow crosses the site boundary, it may shake people's fixed and clear perception of the landscape as "building" or "city".

researches

敷地境界にあるモノたち

敷地境界は異なる建物が隣り合う場所であり境界のあり方は様々に存在します。真面目に敷地境界に沿ってブロック塀やフェンスを建てている場所、隙間を塞ぐために境界を越えて面が築かれている場所、、、 ここでは境界の在り方を大きく4種類に分けてそれらの特徴を分析してみます。

                                                                                                                                                                                                                                                                          The site boundary is a place where different buildings are adjacent to each other, and there are various ways of arranging things at the boundary.
Where the fence is built exactry along the site boundary,where the wall is built across the boundary to close the gap between the buildings.Here,
I’ll roughly divide the boundary into four types, analyze their characteristics.

ⅰ . 顕在化した境界1
敷地境界線に沿ってブロック塀が配されている。隣り合う建物を明確に隔てることで物件の安全性は増すが、同時に空間も分断されてしまい隙間の空間は狭苦しく使いづらい場所となってしまっている。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
ⅲ . 隙間を塞ぐという行為1
隙間を塞ぐために設けられた面が敷地境界を越えている。境界を超えて設けられた壁面は敷地境界線を希薄にする。一方の建物の側面と同じ素材で塞がれていることからその建物の住人による行為であると推察できる。
ⅱ . 顕在化した境界2
隣家同士の塀が結合しているが、色の切り替わりによって敷地境界は明確になっている。建物の間を隔てる塀などが無く空間が繋がっていることとレンガタイル という被覆が共通していることが連続性を強めている。
ⅳ . 隙間を塞ぐという行為2
隙間を塞ぐために設けた壁にどちらかの住人の郵便受けが設置されているという隙間に特定の機能が与えられた例。ただ塞ぐだけの場合よりも人の行動が直接結びつく分空間の連続性が強まっている。

design diagrams

ⅴ . 越境する被覆
周囲の建物を覆っている被覆を抽出しもともと空地だった敷地に図のように再構築することにより同じ被覆が敷地境界を越えて隣り合うという状況が生まれます。これはresearchesの ⅰ - ⅳ に対して ⅴ に当たる境界のあり方だと言えるでしょう。同じ被覆をまとった隣の建物の外壁は自らの生活空間に組み込まれ、住人の感覚や意識は自然と街へ拡張していきます。

By extracting the dressing that covers the surrounding buildings and reconstructing it on the vacant site as shown in the figure left, a situation is created in which the same dressing crosses the site boundary and adjoins each other. This is the way of the boundary that can be called ⅴ for researches i - iv. The exterior walls of the neighboring buildings covered with the same dressing are incorporated into the resident's own living space, and their senses and awareness naturally expand to the city.

drawings

plan

section

detail

photographs

profile

髙橋一仁 | TAKAHASHI Kazuhito

  • Jan.1999
    東京都台東区浅草生まれ
  • mar.2021
    東京藝術大学 美術学部 建築科 卒業見込み
  • Apr.2021
    東京藝術大学大学院 美術研究科 建築理論専攻 光井研究室 修士課程 入学予定