「自分とは何者か」という問いをメインテーマに、自己意識の分散を映し出す。
自分自身を俯瞰していると、まるでどこかの誰かを演じているような、
なにかシナリオが振り当てられたのストーリーを進めているような、
口から出る言葉がどこかで見た物語にいるキャラクターのセリフのように感じられる。
自分が自分であるという感覚が障害され、外界の現実感が失われていく感覚は多くの人に共有されるのではないか。
また、自分とは何者か、という疑問とともに、どこまでが自分なのか、わたしたちに定義するのはむずかしい。
己の手足は自分か?血潮は?赤血球は、卵子は…
自分自身がコントロールしきれない自分のひとつ、生殖機能に焦点を当て、この疑問を考えていく。