『行動展示』された動物は、何かを演じているだろうか?
それともありのままの生活をしているのだろうか?
私は必死な人間に興味がある。日常生活の中で抑えている怒りや悲しみなどの様々な感情は、普段抑えられているが、必死で周りが見えないとき、その感情が表に出る。感情を素直に表す人間を見ることはなかなかできない。必死であることは、ときに恐ろしくもあり、また、笑えてしまうこともある。例えば公の場で裸で踊っている人や、大声で叫んでいる人がいたら、それは恐ろしいし、笑えることでもある。
私はこの『行動展示』では、絵を描くパフォーマンスを通して、表現することそれ自体がリアリティに根差しているのか、それとも演じること、すなわちフィクションに根差しているのかを問いかける。表現への根源的な欲求、動物的な欲求をあらわにして、その境界線を揺さぶることが狙いである。
1993年 東京都生まれ。
2016年 多摩美術大学映像演劇学科 卒業。
現在、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻 修士在籍中。
絵描きのありのままを展示する「行動展示」という作品を主軸に制作。
2015年に大学内演劇発表にて、(約)4m×8m の背景画を制作。また同年の演劇大学共同制作vol.3「カノン」においては宣伝美術/アートディレクションを担当。
2016年には,卒業制作のライブペイントで優秀賞。同年のハイアット箱根開業10周年「シャンパン&ミュージックフェス」にて壁に祝いをモチーフとしたペイントを制作した。
2017年より大学院にて日比野克彦教授の元で表現を学ぶ。同教授のプロジェクト「明後日新聞社」にて編集長を務める。
2018年、2019年から「JOBAN ART LINE」にペインターとして参加。
2020年 壁画展示「SUNDANCE」ペインターとして参加。
他ライブペインターとして活動中。