クルドの語り部・歌い手である「デングべジュ」についてのドキュメンタリーフィルム。
口承文学として、すなわち「音」として残されたデングベジュの伝統は、
クルド民族に対する周辺からの弾圧、抑圧がその出発点としてある。
歴史上、多くの国から虐げられてきたクルドの人々の記憶を、デングベジュは「心の叫び」として声にする。
トルコにおいて長い間、クルド語は禁止されてきた。
彼らの歌声は、母語を剥奪され、沈黙を強いられてきた人々の苦しみを解き放つ。
これは、「声」と「記憶」についての物語である。
(トルコ南東部、北クルディスタンにて撮影)
1994年、埼玉県生まれ。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部作曲科を首席卒業。
学内にて安宅賞、アカンサス音楽賞を受賞。
現在、同大学院美術研究科先端芸術表現専攻に在籍。
2018年、株式会社MAGNETICAstudioを設立。