「Jamscape」とは混ざりあった風景というような意味での僕の造語です。ふだんみる風景はたいていどこか見慣れてしまっています。これまでに僕はそのなかへ、ビー玉やタオル、境界杭などを混ぜるように置いていくことで見慣れない風景をつくること「Jamscape」をしてきました。
「Jamscape Insectcage」では虫かごでそれをしています。土や虫などの自然をその内に入れ、子どものときの記憶に触れさせる。そういった意味でも虫かごにはさまざまなものが混ざりあっています。その混沌から僕は子どものときの感覚を発見し、そしてこれからの自然と人との関係にかかる感覚を想像したい。この映像・サウンドインスタレーションにいるあいだ、どのような感覚が生じてくるのかを見つめてほしいと思っています。(作者)